歴史

舞台はクイーンズランド州ダーリングダウンズ中央部。化学的なものを一切使わず、持続可能な方法で栄養豊富な作物を育てたいという切なる願いから、有機農業革命へと心を突き動かされた人々がいました。彼らは、次世代を救うための農業には、土壌の活力が最も重要だという認識に至った農家たちでした。その頃、トゥウーンバの町外れにあった有機農場「キアラ」。キアラピュアフーズの名前は、この「キアラ」農場が由来となっています。    

キアラピュアフーズは1988年の設立当初から、オーガニック運動の創立メンバーとして関わってきました。創業1年目に、有機農業の先駆者たちは、このキアラ農場で「オープンデー」を開催。より健康的で、より持続可能な農業を探し求める他の農家らに呼び掛け、持論を披露しまた。当日の人出は、せいぜい200人程度と見込まれていましたが、昼ごろには数千人もの人々が押し寄せ、トゥウーンバから20キロ程離れた小さな町、グリーンマウントの田舎道に史上初の交通渋滞が発生しました。ようやく到着した人々が会場で見たものは、ステーションワゴンのルーフという「即席のステージ」に立ち、熱弁を振るう主催者らの姿でした。この青々と茂るキアラ農場の小麦畑の真ん中で、人々の関心や情熱が一気に上昇し、オーガニック運動のはじまりとなりました。この日は、オーガニック運動を永遠に不滅のものとし、信念を持った人々、その人々の声、情熱など、すべての力が集結し、今日のオーガニック運動へと導いたのです。

以来、キアラピュアフーズの事業は規模、生産量ともに成長を遂げ、オーストラリア国内のみならず多くの海外市場においても、知識豊富な料理人やパン職人の間で信頼のおけるオーガニック食品ブランドとして高く評価されています。2006年、キアラピュアフーズは、自身も農家出身でオーガニックを愛するクエンティン&ミッシェル・ケネディ夫妻に引き継がれました。夫妻は、キアラピュア・スタッフとの一致団結したチームワークのもと、明るい未来へと事業を導いています。 

キアラピュアフーズの責任感と熱意は、今日も変わりません。 持続可能かつ透明性のあるサプライチェーンを通じて、おいしく健康的な食品を皆さまの食卓にお届けすることで、明るい社会の未来に貢献して参りたいと思います。

Kialla Pure Foods silos

オーガニックへのこだわり

キアラピュアフーズがオーガニック食品にこだわるのには理由があります。それは、土壌、植物、動物、食べ物、人々、環境など、食糧システム全体は密接に関わり合っていることを認識しているからです。

私たちは、農薬やその他化学的な物質を使わずに、クリーンで持続可能な方法で作物を生産する、熱意ある有機農家と契約を結んでいます。これらの農家は、自然を相手に伝統的な農法と最新の研究データを用いて、生物多様性と土壌の肥沃度を維持しています。こうした農法は、しばしば大きな労働力を要しますが、事実、自然でできた食品をつくるには必要不可欠なコストなのです。

殺虫剤や除草剤といった化学的な物質を用いたその場しのぎの解決法は、短期的には収量を増加させるかもしれませんが、人体には有毒であり、また土壌の質に著しい悪影響を与えます。そのため、やがて健康面でより高い代償を払うことを強いられ、食糧システムの将来も懸念されます。

消費者の間では、食べる物によって健康が左右される、という認識が高まりつつあります。また、オーガニック食品は、健康で栄養に富んだバランスの良い土壌で栽培されることから、栄養素や抗酸化物質の含有量も高いと結論づける科学的研究が増えてきています。オーガニック認証は、遺伝子組み換え作物不使用、合成化学物質不使用の証明でもあることから、存在し得る最高の食品を体にとり入れているという安心感を得ることができます。 

私たちが食べ物の大切さを強調するのはそのためであり、オーガニックにこだわるのもその理由からなのです。 オーガニック食品は、私たちの健康にも、農家の人々にも、地球にも嬉しい自然からの贈り物なのです。

Kialla Mill and rich darling Downs soil
キアラピュアフーズの製粉所
 - 豪州クイーンズランド州グリーンマウント

私たちの製粉所は、ダーリングダウンズの中心部にあります。穀物が栽培される農地の真ん中で製粉を行う製粉所は現在、豪州国内でも数少ないのですが、キアラピュアフーズは今なお、そのような環境で製粉を続けている製粉所の一つです。ダーリングダウンズは、ニューサウスウェールズ州北部まで続く黒い沖積土の肥沃な土壌に恵まれている素晴らしい環境にあります。

他の大規模製粉所では経済的な理由から移転が相次ぐ中、私たちはこの地で製粉所の拡張を繰り返し、地域での存在感を高めるとともに、地元の人々への雇用機会の提供や地元の契約農家との密な連携を積極的に進めています。

Kialla's original organic certification number was P41

クイーンズランド州で最初の有機食品加工業者

最初に取得したオーストラリア有機認証番号はP41でした。「4」はクイーンズランド州の事業者であることを示し、「1」は同州で初めて認証を受けた加工業者であることを示しています。この事実は、現在の認証番号「ACO Cert.No. 41」にも反映されています。

日本農林規格(有機JAS)

価値観

有機食品にこだわるキアラのモットーは、100%有機生産・加工方法の使用です。

  • 有機栽培農家や環境持続性の支援や促進も怠りません。
    有機農業においては、ベストプラクティス(最良実施例)農法のみならず、作物の供給者に対して正当な対価を保証することも必要です。
  • お客さまに提供する高品質な有機栽培穀物における最も豊富な品ぞろえを実現する一方で、継続的な安定供給を保証。これは当社が絶え間ない改善に努めていることを意味します。穀物の製粉業者といえば、キアラを真っ先に思い起こしていただけるようになることが私たちの目標です。
  • 高品質の商品を手頃な価格で提供することを常に目指しています。手の届く価格で商品を提供し、同時に地球の犠牲を伴わない。健康な食品をお届けしようと思えば、作物の栽培や生産には費用がかかるのは事実です。けれども、有機商品だからというだけで、多くの人の手の届かない価格にはしたくありません。
  • 有機商品、品質や健全な食物連鎖への配慮、商品としての信頼性や安定供給に真摯に取り組むキアラピュアフーズでは、スタッフ全員が絶えず専門知識や技術を発達・向上させる機会に事欠きません。
  • 私たちは、オーストラリア全国、さらには世界中のご家庭の健康で幸せな食生活を支援することを誇りにしています。

事業内容

キアラピュアフーズ製粉所では、非遺伝子組み換えの有機穀物のみを取り扱っています。非有機商品が混入する心配はありません。有機栽培農家から仕入れる穀物の種類は20種類以上にのぼります。

製粉所では、現代的な技法と昔ながらの手法を織り交ぜて、粉類からキブル類、ミール類まで各種有機商品を幅広く生産しています。

25年以上にわたって有機食品を生産してきたプロ意識の高さと信頼性は、国内外で定評を得ています。私たちのオーストラリア産有機穀物は世界に輸出され、日本をはじめニュージーランド、シンガポール、韓国、インドネシア、台湾、マレーシアへは15年以上、最近ではイタリアや米国にも進出しています。

品質

キアラピュアフーズは、オーガニックであること、透明性のある流通システム、信頼と品質の安定性を大切にしながら製品づくりに励んでいます。それらの証明となる各種認定を多数取得しています。

私たちは、伝統も忘れてはいません。キアラピュアフーズの全粒粉は、昔ながらの石臼で挽いています。この製法で製粉することで、小麦粉の栄養素や酵素にダメージを与えることなく、小麦に含まれる自然の恵みを全てそのまま残しています。

食品の安全

私たちが国内外の市場に供給する製品は、SQF食品安全認証および有機認証により最高品質が保証されています。 
キアラ製品は全て、Australian Certified Organic(オーストラリア産有機認定)の有機認証を受け、SQF品質保証システムの下で製造。日本、中国、韓国、USDA(米国)の有機認証も取得しています。

キアラピュアフーズでは穀物を加工し、ありとあらゆる製パン用有機小麦粉、特定用途に特化した小麦粉、パンケーキミックスなどのミックス粉、その他穀物をベースにした付加価値製品を製造しています。
これらは製造業者やプロの職人のほか、ホスピタリティ業界のフードサービス系、小売業者などあらゆる業態に適しています。

製品ラインナップをご覧ください。

キアラ製品は、バルクバッグ、20kg、5kg、小売りサイズをご用意しております。
また、お客さまのご希望に合わせて、指定ラベルでの小売り用PB製品や製造業者向けプレミックスの袋詰め等も行っています。

Our calico bags are filled and then sewn closed

認証

Australian Certified Organic

Australian Certified Organic (ACO)

ACOサーティフィケーション・リミテッドの有機認証を受けています。この認証を受けた企業は毎年、監査を受けることが義務付けられています。これにより、国家基準への準拠状況が徹底評価される体制が敷かれています。


ACO認定証書をダウンロード

JAS Japan Organic certification

Japanese Agricultural Standard 日本農林規格(有機JAS)

ACOサーティフィケーション・リミテッドより、有機JASの事業者としての認証を受けています。そのため日本に直接、有機JAS商品を輸出することが可能です。

これは上記でダウンロード可能なACO認定証書に含まれています。

USDA Organic certification

National Organic Program 米国農務省・全米オーガニックプログラム (NOP)

ACOサーティフィケーション・リミテッドより、全米オーガニックプログラムの基準を満たす事業者としての認証を受けています。この認証は、米国向けの全輸出品に対して取得が義務付けられています。これはサプライチェーン全体を対象にした認証であるため、キアラピュアフーズが生産する全ての製品がNOPに準拠しているわけではありません。

これは上記でダウンロード可能なACO認定証書に含まれています。

European Union Organic Certification

European Union Agricultural Standard 欧州連合(EU)農林規格

ACOサーティフィケーション・リミテッドにより、EU有機規格の基準を満たす事業者としての認証を受けています。これはすなわち、キアラピュアフーズの商品が全EU加盟国において有機商品として認証されていることを意味します。

これは上記でダウンロード可能なACO認定証書に含まれています。

Export Registration 輸出登録

キアラピュアフーズは登録輸出業者です。この登録は、私たちが農業省(DOA)の定めた豪州輸出基準に従って商品の輸出を行っていることの証明です。

認定証書をダウンロード

チームのご紹介

クエンティン・ケネディ

クエンティン・ケネディ社長は、20年以上にわたり有機食品事業に従事。
地元出身者として農業に伴う困難さを熟知しています。持続可能な農業は食品サプライチェーンに携わるすべての人の利益になるという信念から、有機食品事業に全力を注いできました。
オーストラリアン・オーガニック(豪州最大の有機食品認証団体)の役員を14年間務め、農業や製粉の実情だけでなく、有機食品産業全体を非常によく理解しています。
有機栽培こそが食品生産における最善の方法であるという信念は、経済面でも環境面でも持続可能な生産活動を可能にする方法であるからという考えからきています。
ケネディ社長はアグリビジネスで学位を取得しています。

Satoko Abe, Japan Country Manager

阿部聡子

ジャパン・カントリーマネージャーの阿部は、もともと ITや保険業界で10年以上、顧客管理や営業に携わっていました。海外在住歴は約10年、海外勤務歴は6年と国際感覚に優れた阿部は、オーストラリアに本社をもつキアラピュアフーズと日本のお客様の架け橋となっています。

自身が30代に入って病にかかった際、オーガニック食品を中心とするライフスタイルを送り始め、数年かけて食だけで改善した経験を持っています。それ以降、人の健康は食が鍵であると信じ、もっと多くの方達にそのことを知ってほしいという気持ちから約8年前にオーガニック食品業界に転職。

これまでの自身の経験やオーガニック食品、有機JASなど多岐に渡る知識を生かし、日本ではまだまだ希少なオーガニック穀物製品を、日本の多くの皆様にお届けしていくことをミッションに日々励んでいます。

ミッシェル・ネヴァン

ネヴァンは、輸出ロジスティクス・業務マネージャです。フロントラインマネジメントのスキルで資格を有し、キアラの社内方針および輸出手順ポリシーの絶え間ない改善を図る企業風土づくりに尽力してきました。

企業の成長や継続的な成功には、お客さまとの良好なコミュニケーションが不可欠であるというモットーの持ち主。

医療業界で経験があることから、とりわけオーガニック食品や健康的なライフスタイルの重要性も認識しています。実家が農家だったことから、アグリビジネス部門で自分のルーツに戻り、さらに挑戦しがいのある役職に就くことを決意。

お客さまとの出会いが楽しくて仕方がないという彼女のひたむきさは、期待に十二分に応えたいという意気込みの表れです。

Michelle is the Kialla Office Manager
Natalia is our Quality Assurance Manager
Katrina is the first person you will meet when you come to the front office
Ash is the Packing Room Supervisor
Manager Quentin Kennedy in the Packing Room