デレクと妻のフィオナが生活と仕事の場にしているのは、ニューサウスウェールズ州ニューイングランド高原のガイラから約40キロ離れた場所。
かねてから農業に従事してきたデレクは、化学薬品で解決できない問題を解決するための方法として、自然農法を実践し始めました。20年前には自らの農業の経験を生かし、地元農業訓練学校の講師に就任。現在、農家らが学ぶ有機農業・園芸学の実践コースでは、有機栽培や生物学的なメリットのある手法を応用する方法について教えています。
デレクは牛や羊、鶏のファームを所有。その近くにある、キアラピュアフーズのためにそばを栽培していた100ヘクタールの農場の管理も行っています。現在のオーナーであるステファンが数年前にその土地を購入した際、酷使された農地はひどい状態にありました。ステファンはデレクに、その土地を管理し、土壌の生物学的多様性を回復させるよう依頼しました。状態の悪化した農地を回復させるには多くの資金と労力が必要ですが、デレクとそこで働く農家らにとって、努力のしがいのあることでした。
デレクが作物の栽培に使用する方法は、土壌、ひいては農産物がバランス、健康、栄養素の全ての面で最高の状態になるようにするもの。
デレクとフィオナは、子どもたちのために土地をもっと良い状態にしてあげたいと考えています。2人はそれが可能であると確信しており、また、他の農家が同様の結果が得られるように支援しています。